水の化学【その2】

ここのところちょっと忙しく、更新ができませんでしたが、やっと【水の化学】第2回目です。
今回は、KHなどに関して書いてみたいと思います。

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★まずは、KHとかイオンとかその辺の話から・・・

■イオンとは?

電荷を帯びた原子や原子団(原子がいくつか集まったもの)のこと。
ヘリウムやネオン、アルゴンなどの希ガスは一番外側の電子殻の電子が2個または8個で、この数は原子の中で一番安定した数である。
そのため、他の原子も希ガスと同じように一番外側の電子を8個にして安定したいんですね。
そこで、一番外側の電子を捨てたり、どこかから電子を拾ってきて8個にしようとするのです。
そうしてできたのがイオンというわけです。
電子を失って正(+)の電荷をもったものを陽イオン、電子を得て負(-)の電荷をもったものを陰イオンといいます。

■酸とは?
水溶液中で電離して水素イオンを生じる物質のこと。
■塩基とは?
水溶液中で電離して水酸化物イオンを生じる物質のこと。
■電離とは?
水溶液中で陽イオンと陰イオンに分かれること。
化学式でいうと酸にはHがあるのでこれが水素イオンになり、残りの部分が陰イオンになる。
塩基にはOHがあるのでこれが水酸化物イオンになり、残りの部分が陽イオンになります。

 

エビだー。

 

■水のKHについて
「KH」(ケイエイチ)は、GHとセットで水質を表わすものとして使われる。
また、漢字で書かれた「炭酸塩硬度」も同じように水質を表わします。
この「KH」が今回の混乱の元凶でした(笑)
学問の化学でいう理論的な「KH」と、アクアの世界でいう「KH」との違いが説明を難しくしているんですよね。。。

■理論上の「KH」について
これは対象となる水中に溶け込んでいる炭酸水素イオン(HCO3-)と結合しているカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)だけの合計量を表したものです。
それ以外の陰イオン(硫酸イオン:SO4 2-や塩素イオン:Cl-など)と結合しているカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)の合計量は非炭酸塩硬度と呼びます。
考え方として、GHは陽イオン結合分子(Ca+やMg+)で分ける方法で、この炭酸塩硬度と非炭酸塩硬度は陰イオン結合分子で分ける方法なので、GH=KH+非炭酸塩硬度という式が成り立ちます。

■アクアで使われている「KH」について
例えば、アルカリ性の水に塩酸(強酸性の液体)を1滴づつ加えて中和(アルカリ性からちょうど中性になった状態)するまでに消費した塩酸の量を測ります。
中和した状態では、使用した酸の量は水に含まれていたアルカリ性の物質の量と等しいため、アルカリ性物質はその代表である炭酸水素イオン(HCO3-)であったと仮定します。
また、その炭酸水素イオン(HCO3-)は全てカルシウムイオン(Ca2+)と結合していたとして換算し、「KH」(炭酸塩硬度)であるとしています。
これは全てが仮定の条件であり、現実と同じであれば正しいんですが、実際にはアルカリ性の物質は全て炭酸水素イオン(HCO3-)ではないでしょう。
一般的にpH8以下の水では、炭酸イオン(CO3 2-)の多くは炭酸水素イオン(HCO3-)に変化していると考えられるために、仮にアルカリ性物質の全てが炭酸水素イオン(HCO3-)であったとしても、その結合相手が全てカルシウムイオン(Ca2+)であることは
絶対に考えられません。
例えば、測定した水に含まれていたナトリウム(Na)が炭酸水素イオン(HCO3-)と結合して重曹(じゅうそう(炭酸水素ナトリウム):NaHCO3-)となっても、カルシウムイオン(Ca2+)やマグネシウムイオン(Mg2+)は含まれていない無関係の物質が炭酸水素イオン(HCO3-)と反応しています。
このような物質が「KH」として測定されると、実際の「KH」の値よりも測定値は大きくなって誤差がでます。
(厳密にいうとKHじゃないものも測定されて、KHとして表されてしまうからですね。)

 

トリファだー。

 

つまり、上のような測定方法では正確な「KH」は測定できないということになります。
さらに無関係の物質までも反応するために理論上では絶対にありえない「GH」よりも「KH」が大きくなるということも発生する可能性があります。
しかし、その正確に測定できない方法がアクアでいう「KH」なのです。

では、理論上でいう「KH」が本当の「KH」とするならば、アクアにおける「KH」とはなんなんでしょうか?
上の測定の方法をもう一度よく見ると、炭酸水素イオン(HCO3-)やカルシウムイオン(Ca2+)は関係なく、ただ酸を使ってアルカリ性物質を中和するまでの量を測っていますね。(⇒中和滴定)
これを学問の化学では、どのくらいアルカリ性であるのかを表わしているので「アルカリ度」と言います。
上の例で詳しく書けば、アルカリ性の水に強酸性の液体である塩酸を入れてpHが一時的に低下しても、塩酸の酸イオンと水中の炭酸水素イオンが反応して消費されるために、下がったpHはすぐに元に戻ってしまいます。
ですが、中和した状態から後はpHは戻ることなくグングンと低下してきます。
このpHがすぐに戻ってしまう度合いが「アルカリ度」です。
ちなみに、pHがすぐに戻ってしまい変動しない状態のことが、よく出てくる「緩衝作用」ってやつです。
理論的な「KH」と、アクアで使っている「アルカリ度」の違いはこんな感じですね。

アクアの場合、「アルカリ度」の方が役に立つために、「アルカリ度」を測定してるんですが、それを「KH」と呼んでいるので僕みたいに混乱するやつが出てくる、と(笑)


+++


いやはや、KHとかなかなか曲者でしたね。
厳密には違うものを測って、KHと呼んでいたなんて・・・。
まったくもって、紛らわしい。
今後は、「KH」と「アルカリ度」をちゃんと分けて使わないと混乱しますね。
でも、表記が一般的に流通しているから「KH」って書いちゃうんでしょうね。
アクアの場合は、「KH」=「アルカリ度」と読み替えた方が良さそうです。

 

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  1. 2008/04/22(火) 00:00:00|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

コメント
うっつ
あれ?今朝の書き込みは???

せっかく長文書いたのに・・・。



アルカリ度をなんとなく理解していましたが、なぜこれがトニナやアピストに重大な影響を及ぼすのか、が理解できておりません(汗)
  1. 2008/04/23(水) 22:23:39 |
  2. URL |
  3. マッキー #79D/WHSg
  4. [ 編集]
Re:うっつ(04/22)
マッキーさん



長文を書き込みいただいたんですか・・・(^^;

消えちゃったんですかね?

くそ・・・楽天め・・・。



トニナやアピストに重大な影響を与えるのは、僕も理解できておりません(笑)

カルシウムを嫌う・・・んですかね?(^^;



  1. 2008/04/24(木) 00:17:46 |
  2. URL |
  3. ほんだし1642 #79D/WHSg
  4. [ 編集]
Re:水の化学【その2】(04/22)
せんせー

途中で寝ちゃいました(汗

難しくて理解不能です・・・

乳部オフの時にわかりやすくお願いします♪
  1. 2008/04/25(金) 22:20:12 |
  2. URL |
  3. ペネ #79D/WHSg
  4. [ 編集]
Re[1]:水の化学【その2】(04/22)
ペネさん





難しいですよね。。。

僕もいまいちよくわかってません(笑)

秩父でいろいろお話しましょう(^-^)

僕にも草について、いろいろ教えてくださいね!



  1. 2008/04/26(土) 02:05:33 |
  2. URL |
  3. ほんだし1642 #79D/WHSg
  4. [ 編集]

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